現在位置 製品サイトホーム > プール > ヤマハプールインフォメーション > 幼稚園・保育園のプール事情(2011年9月)


当社ではスクールプールの他に幼稚園、保育園向けの幼児用プールの製造・販売も行っています。ここ数年幼児用プールの販売数が年々増加してきました。そこで、幼稚園・保育園におけるプール需要増加の理由を考えるとともに、幼稚園・保育園でのプール利用の実態を把握すべく、当社プールを導入いただいた3つの園を取材し、そのレポートをお届けします。
今回取材させていただいた3つの園のうち2つが「認定こども園」です。まだ、聞きなれない言葉ですが、今、この「認定こども園」が注目を浴びています。
認定こども園とは「就学前のこどもに幼児教育・保育を提供し、また、地域における子育て支援を実施することを目的とした、都道府県知事に認定を受けた施設」で、平成18年(2006)10月施行の「就学前の子供に関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律」により制定されました。
この制度は、急速な少子化の進行や家庭・地域を取り巻く環境が変化する中、保護者や地域の多様なニーズに応えるためにつくられたもので、認定こども園は就学前の教育・保育ニーズに対応する新しい選択肢と言えます。
それでは、認定こども園の特徴はなにかというと、幼稚園と保育所の両方の良いところを活かした施設ということになります。具体的には、保護者が働いている、いないに関わらずすべての子どもが利用できる。0〜5歳の年齢の違う子ども同士が共に育つ。子育て相談などの支援を行い、地域の家庭を応援する、などがあります。
また、認定こども園には地域の実情に応じて、認可幼稚園と認可保育所が連携して一体的な運営を行う「幼保連携型」。認可幼稚園が保育所的な機能を備える「幼稚園型」。認可保育所が幼稚園的な機能を備える「保育所型」。幼稚園・保育所いずれの認可もない施設が認定こども園として機能を果たす「地方裁量型」の4つのタイプが認められています。

左:施設外観、右:導入プール
愛野こども園は今年4月に開園した認定こども園。幼保連携型で幼稚園部と保育園部があります。園児数は現在、保育園部(0〜5歳)が57名、幼稚園部(3歳〜5歳)が43名の合計100名で、完成年度(2014年)には160名を予定しています。田嶋善郎園長、大高恵美子保育園部長にお話を聞きました。
この認定こども園は静岡県袋井市が計画した「こども園」設立構想に基づき、浜松学院大学の母体である学校法人興誠学園が設立しました。
こども園という新しい制度のもとでめざすものは、「長い時間預かる子と、短かい時間預かる子が共に安定した情緒のもと、豊かな園生活を楽しむことができるようデイリープログラムを設定して、一日の各時間帯の狙いに応じた、教育・保育を行うこと。子育て支援を充実させて保護者とともに子育てをすること。そして、浜松学院大学と連携して生涯学習の土台づくりをめざすこと」ということになります。
園の教育・保育の目標は「知恵と力を出し合って生き生きと遊べる子」。そのため、からだづくり、こころづくり、なかまづくりを重要課題とし、それを達成するための教育・保育を展開しています。
さて、愛野こども園が導入したプールはワイワイプールワイドの全幅4.5m×全長8mというタイプで、幼児用としては大きな据え置き式のプールです。そして、「園庭スペースを有効に使いたい」ということで、プールは園舎の屋上に設置されています。
プールを使用した感想は、「素材がFRPのためコンクリートと比べ表面が滑らかで肌触りが良く、プールが汚れにくく、水がきれいで衛生的」と好評です。
プールに対する園児たちの反応を聞くと、「プールに園児たちは喜んで入り、それが楽しみで毎日いきいきしている」ということですが、プールを使うときには必ず先生2人が付き、1人がプールに入って指導し、もう1人が子ども達を監視するそうです。そして、子ども達とプールに入るときの約束を決め、約束を守る大切さも学ばせているということです。
プールについてはこども園計画段階からぜひ設置するよう要請していたそうで、「子ども達の健康づくり、情操教育の一環として約束を守り、プールで水に慣れ親しむことで子ども達に“生きる力” を身につけてもらいたい」と言います。
使用期間は幼稚園部、保育園部とも7、8月の2ヶ月間を予定。このプールを使うのは3、4、5歳児で、2歳児はビニールプールを利用するそうです。期間中毎日午前中に15分程度プールに入りますが、「現在は水慣れ目的の水遊び程度ですが、これから様々なプログラムを取り入れていく予定です」と言います。すでに、先生同士で子どもの気持ちになり、いろいろな場面を想定し、子どもの心を育てる指導法を検討しているということです。

左:施設外観、右:導入プール
クリストファーこども園は今年4月、幼保連携型の認定こども園として浜松市北区に開設されました。園児数は現在、幼稚園、保育園合わせて123名。定員は幼稚園(3〜5歳)135名、保育園(0〜5歳)90名、合計225名となっています。
認定こども園をつくった理由を園に聞くと、「4年前、聖隷クリストファー大学にこども教育福祉学科が設立されました。そのため、そこで学ぶ学生に実践の場を提供し、地域のニーズに応えていくためにこども園を新設しました」。
園の基本理念は「キリスト教主義を基盤に、心身ともに健やかなこどもの成長を育む」。そのために園で掲げているのが、「自然の中で様々な体験を通し、活き活きとたくましく成長することをめざす。」「大学やその他の専門機関との連携により、学問的根拠に裏付けられた、質の高い保育・幼児教育を実践し、子どもの健全な育ちをめざす。」「みなで子どもの成長を助け、喜びを共有するという意識に立って、子育て支援の充実、子育て環境の向上に努める」という3つの目標です。
プールを設置することは当初から計画され、「幼児期の子ども達の心身の発達に必要だと考えています。それに、人は水の中など通常とは異なった環境の中で成長することもあります」とプールの有効性を語ります。さらに、「水のありがたみを知ってもらいたいという意味でも重要だと思います」と言います。そのため、プールには礼拝をしてから入るのだそうです。
設置したプールはユニットプールきらきらの全長3m×6mという組み立て式のプールで、きらきらシリーズでは最大のものです。プールは園庭に設置されており、「シーズン後は園庭を広く使いたい」ということで、分解して収納ができるユニットタイプのプールを採用しています。
プールの使用期間は6月下旬から9月上旬。毎日使いますが、午後早めに帰宅する園児もいるため、午前中のみの使用で、最初に3歳児を2グループに分け20〜30分。その後に4、5歳児が40〜50分利用します。必ず先生2人体制で行い、安全面のチェックを怠りません。
プールでは、「水に慣れることを基本にしています。ビート板遊び、輪くぐり、ワニさん歩きなどを園児の水慣れ度合いに合わせ、水深を変えながらやっています」。園児たちはプール遊びが大好きで、毎日楽しみにしているそうです。遊びのメニューは先生が考えるということで、これからもっといろいろな方法を検討していきたいと語ります。
プール本体については、「表面が滑らかなので擦り傷などの心配がないのがいいですね。水もきれいで衛生的だと思います」との言葉をいただきました。
取材日は7月上旬で、園の夏休み前でしたが、水の中での遊びを通して、親離れ、自立などにつながる成長が見られるようにする事をめざしたいと言います。プールを使用し始めてまだ数日だということですが、普段消極的な園児がプールに入ると自らすすんで泳ぎ始め、他の園児達のその子に対する見方が変わったということもあったそうで、先生も子ども達も、人それぞれの能力や可能性について学ぶことがあったようです。

左:施設外観、右:導入プール
内野幼稚園は(旧)内野幼稚園と内野北幼稚園が統合され、新しい園として今年4月に誕生しました。現在、3歳児51名、4歳児45名、5歳児66名の合計162名の園児が在籍しています。園長にお話しを聞きました。
園で導入したプールは当社のワイワイプールワイドの全幅4.5×8mの据え置き式で横幅の広いプールです。使ってみた感想は、「肌触りが良い、清潔感がある、水がきれい。」と好評のようです。
プール利用に際して注意していることは水質管理で、「虫やごみ、残留塩素、水温などに気をつけて、水温と外気温の差にも配慮している。」とのことです。
安全面でも配慮がなされ、「プール利用中は担任の先生に加え、支援者1名もプールに入る。」そうです。
子どもたちはプールが大好きで毎朝登園と同時に「今日プールは?」と聞きとても楽しみにしていると言います。「子どもは水が大好き。水遊びを通して開放感を味わいながら冷たさや気温を肌で感じることや、友達と刺激し合いながら目標に向かって挑戦する気持ちや互いを認め合う等、心身の健康づくりに役立てている。」とプール利用の重要性を語ります。
プールの使用期間は6月下旬から9月上旬まで。毎日各クラスがローテーションで午前中利用しています。最初は水深を浅くして貝拾いなどの遊びで水に慣れることから始め、慣れてきたら水位を上げて、全身で存分に遊んでいます。「先生同士でいろいろな教材を研究していますので、これからも園児たちに水に慣れ親しんでもらえるよう工夫していきたい。」とのことです。
| ■まとめ「少子化対策関連事業が認定こども園設立を後押し。」 |
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幼児教育におけるプールの有効性は共通認識。 ここ数年で幼児用プールの納入実績が増加した理由の一つには、少子化対策や待機児童解消策として文部科学省と厚生労働省が設置した“安心こども基金” の存在があったようです。これは保育所等緊急整備事業や認定こども園整備事業など所定の設備整備費や事業費の補助を行うものです。それを活用する方法として幼保一体の「認定こども園」の設立が増えたのではないかと思われ、それに伴い幼児用プールの需要が伸びたと考えられます。また、同時に、私立幼稚園施設整備費補助金、次世代育成支援対策等も関連があると思われます。 |