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師、山と父。そしてセロー。
尾根へと続く、慣れ親しんだ木漏れ陽の道を、
大地の感触を確かめながら今日はふたりで進む。
伝えたいことがある。見せたい風景がある。
自然の摂理と法則。セローイストの流儀、作法。
等高線をもう一つ越えたあたりで視界は一気に広がるだろう。
どーれ、でっかい話からはじめてみようか。
ジャケットの下にじんわり汗が浮かんで、ツツーと流れた。
「楽しい」と「きもちいい」は、じつはとても近い感覚なんだと思う。
たぶん、やさしさと厳しさと、もしかしたら大人になるということも。
汗をなでる冷たい風につつまれて、僕は山と父とセローから、
はじめてあじわう喜びをゆっくりじっくり教えてもらう。
気がつけば、本能に近いところで僕の知覚が喜んでいた。