常にハイクオリティなボートを安定生産するために、ヤマハ発動機は、NC加工による型造形技術を採用しています。NC加工とは、複雑な自由曲面形状で構成される船体の美しいフォルムを、高精度に切削する技術。3次元モデルを忠実に再現した型製作により、設計した通りに建造することを可能としました。
スピード、乗り心地、安定性等を高次元で融合させるため、躯体開発には、ヤマハ独自の性能シミュレーション設計システム「Y.P.D.S.※」と3D-CADシステムを採用。また、コンピューターによるFEM構造解析シミュレーションや、繰り返し行われる実験艇による航行耐久テストを通し、新規開発躯体の検証も徹底的に行います。
※Y.P.D.S. : YAMAHA Performance Development Systemの略
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FOAMAPは、ヤマハ独自のまったく新しい躯体構造。アウターハル、発泡体、インナーハルの一体成形三重構造により、単板構造やサンドイッチ構造に比べ、不沈性と剛性の面で高レベルの特性を発揮します。従来工法で造られた同クラスのボートに比べ、約1.8倍の浮力を実現し、万一、艇体の一部が開孔し、浸水したとしても安定した自走による帰港が可能となっています※1。また、FOAMAPを採用した艇体は、優れた剛性を発揮。走航中の振動が抑えられ、長時間の乗船でも疲れの少ない、快適性を提供します。さらに、FOAMAPの採用により、小型船舶安全規則の技術基準で定められている「全長の13%に相当するバウデッキ」が不要となり、その分をデッキスペースへと還元。従来同クラスモデルに比べデッキ面積は1.6倍の広さを実現しています※2。
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VARTM(Vacuum Assisted Resin Transfer Molding)は、ガラス繊維を閉じた型の中に入れ、負圧を利用して樹脂を注入する成形方法。FRPの内側・外側ともに美しい仕上がりが得られます。ヤマハ発動機ではブリッジや、キャビンルーフなどの成形に採用しています。
RIMP(Resin Infusion Molding Process)は、従来のメス型にガラス繊維をセットし、プラスチックフィルムを被せ、負圧を利用して樹脂を含浸させる成形方法。一体成形により、強度や剛性はそのままに、船体の軽量化を図っています。ヤマハ発動機では「EXULT 45 CONVERTIBLE」のハル成形に採用しています。
米国輸出向け仕様においては、世界で最も厳しいとされる米国カリフォルニア州大気資源局(CARB)の規制値(スリースター)をクリア。
これは30馬力以上のフュエル・インジェクション搭載の全4ストロークモデルにおいて対応しています。
ヤマハ発動機の製品を、より安全に安心してご使用いただくための装置を標準化、またはオプション設定することで、さらなる安全性の向上や環境への対応に力を注いでいます。
日頃のメンテナンスを、より万全なものとするために。
シールスタンチューブ
スタフィングBOX のメンテナンス忘れによる浸水を防止。
フローインジケーター
プロペラシャフトの破損防止のため、スタンチューブ冷却水が
適正に流れているかを確認する装置。
万一の場合に備え、走航時や係留時の安全を確保するために。
火災警報装置
エンジンルームの火災を検知し、警報の発令と 自動消火設備を作動。
浸水警報装置
センサー装着場所(エンジンルーム等)の浸水を検知し、警報を発令。
非常始動システム
洋上でバッテリーが上がっても、他のバッテリーに接続し再始動を
可能にする装置。
地球環境に配慮し、成形工法や材料を開発。
VARTM工法やRIMP工法は、ともにスチレンを主とした成形時の環境有害物質(VOC:揮発性有機化合物)を従来に比べ約90%削減。樹脂に直接触れないため、作業環境の改善にも貢献します。FOAMAPの工法では、発泡ウレタンの発泡剤にオゾン層破壊物質CFC(クロロフルオロカーボン)ではなく、HFC(ハイドフルオロカーボン)を使用。ゲルコートにもスチレンの含有量を10%抑えた低スチレンゲルコートを採用しています。
さらにハルの製造過程においても、補強部材の接着工程などを大幅に省略できることから環境有害物質(VOC)の発生を大幅に削減するなど、地球環境保護の面においても大きな効果が得られ、生涯エネルギー消費量でアルミの約半分※といFRPの可能性をさらに広げることに成功しています。
※舟艇工業会の「FRP標準化船、従来型FRP船並びに軽合金鉛のLCI分析」による。